学校だより 平成28年度 2月

共 生


大大島南央小学校副校長 梅津 ちひろ

 

 先日、あるミュージカルを観に行きました。出演者は小学5・6年生と中学生です。「多様性への理解」をテーマにしたアメリカの学校教育に取り入れられているプログラムを元に内容が作られています。

 とても迫力がありました。普段はダンス等のレッスンで使用しているスタジオ内3分の1ほどのスペースに観客席として椅子が並べられていました。開演時刻になると、私が座っている本当に目の前でミュージカルが始まったのです。迫力を感じたのは、ただ距離が近いだけではありません。演じている子どもたちの熱意が迫ってくるのです。自分たちが伝えたいことを演技や歌にのせて、心を込めて演じています。彼らが伝えたいこと、それは「自分らしくあること」、嫌われないように周りに合わせるのではなく「お互いにわかり合うこと」です。

 人はそれぞれ興味のあるもの、得意なもの、好きなもの、好きなことが異なります。男女の違い、環境の違い、民族の違い等によって「お互いにわかり合うこと」が難しいこともあります。自分が自分らしく、お互いにわかり合って一緒に過ごしていくには、相手を「思いやること」「尊重すること」が大切になってきます。

 大島南央小学校では、1~6年生の児童を縦に割って編成した「なかよし班」で、大縄跳びに挑戦しています。6年生は、班員全員がそろって跳べるよう、縄の回し方やかけ声などそれぞれ工夫しています。跳ぶのが苦手な子がどうやったらみんなと跳べるようになるか、思いやっているのです。大縄練習が始まる前は、6年生が率先して準備をしています。休み時間になると、どの学年よりも早く校庭に出て、みんながすぐに練習に取り組めるよう、コーンを並べたり、縄の準備をしたりしています。この「相手のことを思いやる」「みんなのことを考える」ことが「お互いにわかり合うこと」につながっていくのです。自分の行動にも自信がもてるようになります。そして、そんな6年生に下級生は「自分も6年生になったら‥」とあこがれの気持ちを抱くでしょう。

 いろいろな考え、様々な価値観等、現在の日本社会は多様性にあふれています。学校も小さな社会です。なかよし班活動をはじめとする「心を豊かにする教育活動」を通して、子どもたち一人一人に思いやりの心を、そして、多様な人たちと共に生きていく力を育んでいきたいと思います。

更新日:2017年07月24日 15:18:09